ネットでテレビはそもそも性質が違う。

元々テレビはプッシュ型配信。「こういう番組みませんか?」と提案しているもの。そして、視聴者はそのまま放送しているものを見たりメニュー(番組表)から見たいものを選び見る。民放ではその番組の合間にCMを入れることで利益を出すビジネス。
それと同じ方法でネットでPCをテレビにする!と出てきたのがGYAO。既出の発想でのビジネスモデル。でもイマイチと感じるのは制作費の違いと内容の薄さと利用目的が違うから。
ネットが便利だと思うのはたくさんの情報から探せる"検索"ができる事と自分の興味があるものをすぐ見れること。ネット自体が完全プル型の配信方法なのです。そのネットでプッシュ型を行うということは毎回視聴者が最初に番組を一度ひっぱらないといけないわけです。これはブックマークが有効になるつくりになれば問題ないわけですがテレビだとビデオがあるのでタイムシフトが簡単に自由にできてしまうけれどもネットだとストリーム配信なので放送時間帯に見ないといけない。たとえ2週間ストリーム配信していても期限がある限りそれは変わりません。

一番問題なのがテレビよりも今どんな番組をやっているのかがわかりにくい。テレビでは番組表が全てでその中から選ぶかもしくはチャンネル数が限られているのでザッピングだけでも見つけ出せるけどネット配信では全てが一箇所で見れることはない。ポータルサイトからの誘導やSEOがより重要になるわけです。
だからネットでも番組を放送できるようになったと言ってもテレビがなくなることはないですね。例えそれぞれ同じ番組を同時に放送したとしても見る側の利用が違うだけなんだと思う。
ネットと合っているなと思うのはオンデマンド配信でのレンタルビデオかな。見たいときに見れてライブラリから消されない限りずっと見れるしすぐ探しだせるしライブラリが大きくなればなるほど利用する幅が増える。その中に番組を紹介する番組をつくっておけば特色をだせるし利用を促進するきっかけにもなる。これは視聴料が有料になるのだけれど見たいときに見れてライブラリがあるというだけで一度利用すると便利すぎる。料金が高いか安いかはレンタル店舗でのレンタル料を参考にして考えてもらえればいいんじゃないかと。
それと、テレビでもネット配信でももう無料有料問わず見たいと思わない限り見ないという姿勢は変わりません。制作側は人間の心理との戦いがこれからますます激化しますね。人間の活動時間が有限なのですから割り当てられる時間の奪い合いだと思います。