アニメからみるインターネット関連開発での未来像

まだインターネットへ接続するために電話線を使って「ピガー・・・ピガー・・・」と音を響かせていた頃、海外に行った事のない子供が「インターネットすげー」と、ただただ手軽に自分がいる世界と世界中が繋がったことに感動していた。「ネットがもっと普及すれば世の中は劇的に変えるだろう。」と本気で思っていた。
そして、時代は変わりクラウド技術が普及し始めている現在。コンピュータを使った仕事をしている人は身近に感じる程ネット関連技術の恩恵を受けることができる。そんな時代になった。
けれども、それ以外の人にはいつの間にか2ちゃんねる文化の一部が融合していった若者文化に触れてたり、電子メール、検索、ネットショッピング、携帯ゲーム。まだ多くとは言えないくらいの体験しかしていないと思う。

これからインターネットの技術でどんなサービスが出てくるのか?創るのか?
かつて先輩達がアトムやドラえもんからインスピレーションを受け取ったようにインターネット関連でも受け取れそうな作品って例えばなんだろう?
そういう意味で「未来のネットをうまく表現しているアニメ・マンガ」なんですが思い出してみるとどれもある程度分野別に分けられるかなと思って分けてご紹介します。

・システム面では『sirial experiments lain
この作品はとにかく前衛的なので混乱するくらいの世界観ですが、架空のOS CorplandOSや架空の目や口だけの住人が全身現実世界そのままの姿をしているlainを見て神と崇めたりしているネットそのものが出てきます。
当時のネットでは見るだけの人=目、書き込む人=口のどちらかだけでした。そこに全身が投影されているlainが在るということはどういうことか?
Windowsとは違うCorplandOSの存在なんかも考えてみると人それぞれの考えがでてくるかもしれません。

・UI面では『サマーウォーズ
この作品はいくつものアプリケーションネットワークが合わさり1つのシステムを形成しているOZというネットワークが出てます。
でもOZはネットワーク構成的にありえないと思います。物語もそこで問題起こってましたしw
登場してくるのはアバターでのUIイメージでしたが直感的に操作できてシンプルなデザインなのには驚きました。これを踏み台に発展させていけば新しいUIができるのではないでしょうか?

・ARは『電脳コイル』、『東のエデン
ARという言葉自体この作品らと一緒にいろんなところで紹介される機会が多かったのでもう「これがARだ!」的な教材になるくらいだと思います。

電脳コイル』はARが一般に完全に普及してまもない頃の社会が見られる作品です。
「電脳ペット」やメガネを使った遊びなどを通してネットを触れる子供達なのですが現実の世界とネットの世界が融合しかかっている状態のためそこで起こりそうな問題点や陥りがちなことなどが描かれています。この世界がユビキタス社会の成れの果てなのではないでしょうか?

東のエデン』の方が一番実現しやすそうに見えますが割とトンデモシステムなどが登場します。
高度な画像認識を高速で行ない閲覧者が一言それに関連付けをしそれらがデータベースに蓄積され利用するシステム《東のエデン》。
ネット上にある情報を解析し漠然とした質問に文章で答えてくれる《世間コンピューター》。
以上が登場します。あと、映像でうまく表現していたと思うのが「集合知」。大体あんな感じで行われているんでしょうねと思ってしまうくらいでした。

・ハードウェアデバイスは『攻殻機動隊
この作品が元で実際「光学迷彩」が研究され形になったようです。
ネット関連としては「電脳化」でいつでもネットワークにアクセスしていたり、ダイブしてデータの中を調べたりしていたところですか。でも、こんな世界でも電子マネーには移行してないみたいでした。


現場や同じ業界からはではない斬新な発想は時としてノンフィクション作品にリアルに描かれていたりします。今は不可能であってもいつか可能にする。そんなきっかけが空想世界にも隠れています。