CDが売れない時代にアニソン関係はよく売れるよね。

「CDが売れない時代にアニソン関係はよく売れるよね。」っというのは思い込みじゃないのか?という疑念をオリコンのランキングを見て近頃よく思う。パッケージ販売とレンタルの話。
レコード会社から流通されるメジャー販売においてはPOPSではタイアップなしのプロモーションがほとんど。アニソン関連はカテゴリ性質上ほとんどがタイアップでプロモーションではタイアップ先の作品が利用される。というのは見ればわかる面ですがそもそも広告費等の予算の出方がPOPSとアニソンでは差があるのでどちらがどうというのは比べられないわけですが費用対効果で言えばアニソンが有利だと思う。性質上の問題でしかありませんが。
しかし、今回の疑問を直接刺激したのは"レンタル業"の存在なのです。今でも大きい存在のようで日本レコード協会が公表しているデータではレンタル全体の売上はCD、DVD共に上がっているようですよ。店舗数は減っているものの統廃合と店舗の大型化が進んでいるみたいです。

レンタルを利用する時というのは流行を情報として知っておきたいだけとかファンではないけどちょっとだけ聴きたいアルバムがあるとか多くはライトユース(気楽な利用)。ファンというのはCDを買って保存してくれる人でそういう人は少なくともお気に入りのアーティストはレンタルを利用するという気が起きにくいわけです。なぜならパッケージから何から何まで手元にないとそのアーティストの表現したいものやこだわりというのが細かいところまで感じ取れないから。
で、そのレンタル店でちょっと気になるアニソン関連CDを探してみると入荷されてないことがほとんど。そもそも入荷するタイトルが少ないわけです。店の特色としてアニソンのタイトルが多いところもありますがほとんどのレンタル店では利用したいものがなさすぎる。毎月けっこうな数が発売されているのになんでこんなにないんだ。と思った人も少なくないはず。考えられる要因としては店舗の担当するエリア内での需要が利益に転ずるまでないと見込んでいるかレコード会社側がレンタルを禁止しているのが多いかなんだろうと思います。どちらにしろアニソン関連でレンタル市場は利益を考えてられない状態でパッケージ販売が文字通り命なのです。ちょっと聴いてみたいだけなんだけどレンタルできないんだよねというライトユースもパッケージを買わないと聴けない状態なんです。(まぁ"買わない"という選択肢も選ぶと思いますが利益を考える話なので)
CD買う?レンタルで済ます?なんて考えようもない。POPSではパッケージ、レンタル双方で売上があがるのでレンタル分の売上を考えるとPOPSが売れてないとは思えないのですよ。

あと近頃でてきたネットレンタルですが音楽CDもレンタルできるようになったのでいろいろ検索してみると結構アニメ関連CDもあるのね。これは意外だった。ネットだから実現できたAmazonで有名なロングテール戦略がこの現状を作っているのではないかなと思う。8割の利益は2割の商品によってもたらされるという「80:20の法則」ですね。
私は"ぽすれん"と"TSUTAYAディスカス"を両方とも月額定額の枚数無制限コースを利用しています。主に旧作のDVDビデオが目的ですがちょっと聴いてみたい音楽CDもちょくちょく候補リストへ入れています。このネットレンタルは着いたらその日のうちにポストへ返却という極限まで枚数を多く借りようとすると店舗で借りるよりレンタル単価が断然安くなるわけです。それで支払は月々定額。今月はCD買いすぎたー借りすぎたーというオチになりません。それでも本当に欲しいものはAmazonで買っています。これはやめられません。新リリースされる時に手に入れたい場合はネットレンタルは無謀なのです。レンタルしたい人が多すぎで順番が回ってこない。でもそれは逆に言えば本当にすぐ聴きたいという場合はそれだけで買う理由に十分値するといえるのではないでしょうか?…とはいえパッケージで買う基準というのは以前より厳しくなるわけでパッケージ購入数を下げているのは事実ですけど。
おかげでアニソン関連CDもレンタルするという選択肢ができました。レンタルを許可しているものは大抵入荷されますし検索ですぐ探せて在庫が一目でわかるのですから店舗にいくよりも手軽です。それが将来ネット配信でコンテンツがもっと出回るようになれば利用数は今よりさらに激化すると思います。するとアニソン関連でも今後パッケージ販売数はさらに減少していく要因になると思われます。ライトユースをヘビーユースへ転換するだけの魅力をパッケージに加え続けない限り。